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明治・大正・昭和初期の軍人・政治家の話が多め
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軍歴証明ノート(5)

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泣きながら読んでる(色んな意味で
長沙作戦が辛すぎる…

学生時代にですね、『一死大罪を謝す』という阿南惟幾の伝記を読みました。
何で読んだのかはちょっと覚えとらんのだけれど、多分修士論文関係で読んでみようと思ったのだと思う。
阿南に対する著者の好意的な見方へのもの凄い違和感と嫌悪感を持って読み終えた。
戦友みさわちゃんに「なんであんな好意的なん?おかしくない?納得いかん」と話した覚えがある。
あー…
なんというか、この人物に関してどう思うかというのは今迄書いたことはなかったのだけれど、やっぱり無理だ…

ひとりの軍司令官の見栄と名誉のために、ほぼ思いつきに近い作戦で砲弾も食料も持たされずに将兵が敵陣に突っ込まされ、数千人が死傷した(第二次長沙作戦)。
しかもその軍司令官の当時の日記には積極性が足りないだの、2日絶食すればより動けるだの(※兵隊は30㎏の装具を背負って厳冬期に不眠不休で戦っており、食事抜きなど考えられない)、挙句の果てに自分が専断で進めた作戦を部下のせいにするだの、体が震えるようなことばかりが書かれている。

この軍司令官は実行の必要のない作戦を勝手に起こして大損害を出しても左遷もされず、何らの処分さえ受けずに、最終的には最後の陸軍大臣へと栄転する。
本当にどういう組織なのかと目を剥く。

今年の8月15日にNHKで放送された「戦慄の記録 インパール作戦」で、斎藤と仰る当時少尉の方の証言がありました。
兵隊を5千殺せばここは落とせる等と平気で口にする高級将校らの姿に、
「日本の軍隊の上層部が考える兵隊なんてそんなもん。その内実を知ってしまうと辛い」
映画になった『蟻の兵隊』にしても同じで、こいつら、部下の、兵隊の生命をなんだと思っている。

勿論そんな高級将校ばかりであったわけではないけれど、部下も大切に出来ない、正しい状況認識も出来ない、状況が分かっていても空気を読んで流される、合理性よりも精神性に傾く、こんな軍人を量産していた軍の教育は失敗だったと思う。
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