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明治・大正・昭和初期の軍人・政治家の話が多め
特に海軍と広瀬武夫、偶に江戸時代中後期/幕末

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余滴(2) 軍縮会議をめぐる人々

軍縮会議の辺りで省いた話。

●幣原喜重郎 

http://blog-imgs-59-origin.fc2.com/m/u/r/murakumo1868/sidehara.jpg しでっち

幣原喜重郎、ユーモア溢れる人であったことでも知られている。
連載中引用した文章は短いけれど、そこはかとなくそういう感じが流れているのは分かる。

ものすごく英語が堪能で、そりゃ外交官だから当然だけど、外交官の中でも頭ひとつ抜けていた。
ワシントン海軍軍縮会議時、駐米大使であった幣原の部下であった石射猪太郎(当時書記官)の回顧録によると、若い書記官の間で先輩を評するのに、

 鬼に金棒 … 外交官の力量を十分に持ち、しかも外国語に達している
 金棒を持たぬ鬼 … 力量はあるが、外国語がつたない
 鬼の留守な金棒 … 外国語以外取り柄がない

としていたけれど、幣原は掛け値なく「鬼に金棒」で、その英語は国宝級だったとか。
下僚があれこれの書類(英文)を出しても、跡形もなく修正されて、こんなに直すなら初めから大使が作ればいいのに!と陰で不満をこぼされる^^;
同じようなことで吉田茂がお冠だったというのをどこかで見た事がある。


幣原は石射との間に面白い話があります。
石射書記官が幣原大使のお供で夜行列車でボルティモアに行った時の話。

夜行列車で夕食後、寝るにはまだまだ間があるので、大使と雑談でも暇をつぶすものだと思っていたら、
やおら大使が立ち上がり、コンパートメントの窓のブラインドを下ろしてしまった。
そして石射にもドアをロックしろと。

「食事したばかりで寝るにはまだ早いのに…戸を締め切ってどうするのだろう」
とハテナを飛ばしつつ、石射は言われたとおりにロックする。

そうしたらニヤニヤしながら近づいてくる幣原大使。
え、何…と引き攣る石射くん。

何かをするのかと思えば、幣原大使は鞄に仕舞っていたウイスキーを取り出したのでした。
当時アメリカは希代の悪法、禁酒法時代でね、見られるのはまずいということだったらしい。 
なーんだ。何かされるのかとドキドキしたよ!^^;
ただこの時のことを石射は幣原にからかい倒されていて、曰く、

「コンパートメントを締め切った時の君の不安気な表情ったらなかったね。
僕がウィスキーの瓶を取りだした時の君の表情は、やっと安心したって言うものだったよ。
君は僕からソドミーを狙われたと思って心配したに違いない。
君のうぬぼれには呆れた


幣w原ww このいけずwww
ソドミーが分からん人は自分で調べてなー(笑)
なんでこんなネタばっかり引っ掛るのか自分でも不思議なんだよ(笑)

そう言えば、幣原の奥さんは岩崎弥太郎の娘なんである。
と言うことは岩崎の長女を妻にした加藤高明の義弟と言うことで、更に加藤の従妹を妻にした広瀬勝比古とも婚姻関係を通してちょっと遠い親戚と言うことになる。
広瀬武夫、結構遠い所まで繋がっていく。
てか、岩崎家と繋がってるというあたりがね、もうね…


*『外交官の一生』 石射猪太郎/中公文庫/2007


●カトカン日記

ワシントン海軍軍縮会議時の加藤寛治の日記は、『続・現代史資料5 海軍』(伊藤隆他編/みすず書房/1994)に収録されています。
というか、題がすごく分かりにくいんだけど、この本は加藤寛治日記と加藤寛治文書なんだよね…
もう少し題名のつけ方を考えて欲しい。

この日記、海軍さんらしく日本語と英語が入り混じっているのだけれど、W海軍軍縮会議の時はそれが甚だしい。
で、所々の日本語をピックアップしていくと、
大正11年1月1日か2日だったと思うけど、「大臣大いに歌う」っていう記述がある。
大臣は勿論海軍大臣加藤友三郎のこと。
えー友さん歌ったのか。大いに歌ったのか。何歌ったの。想像出来ん(笑)
で、さらにその数日後、「大臣の顔色very bad」
この書き方に思わず笑ったのだけど、いや…それカトカン、あんたのせいじゃないのか…


●孫

なんでーこんなーにーかわいいのかよー

http://blog-imgs-59.fc2.com/m/u/r/murakumo1868/20140112_2.jpg http://blog-imgs-59.fc2.com/m/u/r/murakumo1868/20140112.jpg

いい写真だと思う。特に加藤寛治。
斎藤実の方はブランコを押してあげている写真もある。あれもいい^^


***


『山梨遺芳録』より のシリーズはこれにておしまい。
と言うことで、ブログ移転記念もこれにて終了。

頑張ったよ!(自分で言う)
楽しかったのはもしかしたら私だけじゃ…という気がしないでもない^^;
どちらかと言うとブログよりもサイト向きだなーと思いながら書いてました。
多分特段手直しもせずそのままサイトに載ります。笑。
長いし、携帯・スマホから御覧頂いていた方にはさぞかし読みにくかっただろうと思いますが、その辺りはご容赦。
お楽しみいただけたなら幸いです。

ここまでお付き合い頂きましてありがとうございました!

***


fc2ブログ、携帯とスマホ用テンプレートも設定できる。
どうせならと選んでみたんですが、実際にご利用の方はどんな感じなんでしょう。
いや、私PCでしかネットはしないもので…
個人的にシンプルで明るめが好きなので、どちらもそんな感じのテンプレートを選びました。
携帯の方は以前と対して変わらないと思うのですが、スマホの方はカテゴリーの親しか表示されてないようだったのでさっき変更した。
使い勝手?が良い感じだったら良いんですが。

あとこちらに移ってから備え付けの拍手に変えましたが、間に広告が入るため、コメント欄が結構下の方に…
分かり辛いorz
ちょっと使い辛いという感じでしたら、今まで使っていたWeb拍手もサイドバーに貼り付けていますので、そちらも利用下さい。
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Comments

post
2014-01-15 23:09 
ジゴロウ #13
○○のことばっかり考えてると、関係した話や本が向こうから来るというのは結構あるかと思いますが、まさかのSDM…

の話はともかく、一筋縄じゃいかない人にも手に負えない異物みたいな伊東が、なんとも…

必要な時には必要な人材が必ず現れるが、同じくらい不必要な人間も現れるって、このことなんですね…
2014-01-16 06:06  >ジゴロウさん
ヒジハラ #14[Edit]
ほんとまさかのSDM(笑)ですよ(笑)
別に求めてる訳でも探している訳でもないんですけど…

伊東は本当に良い方に転べばの代表みたいな人物です。私の中では。
容姿がいい事と、伊藤博文の下では随分目立つ事もあって、かっこいいと言う人も結構いるんですが、あまり後の話をご存じないんだろうなあと思います^^;
明治30年位までは私も同意するんですが…

いい所も絶対にあるはずなんですが、大正・昭和の話を思い出すと全部吹き飛んじゃうんですよねー
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